歴史的名作「はいからさんが通る」を再読!

はいからさんが通る

「はいからさんが通る」はご存知の通り大和和紀の大正時代を舞台にした歴史的名作のラブコメディーです。 時代は大正、元気すぎる女の子花村紅緒さんとイケメンでハイソな名家出身の陸軍少尉伊集院忍の華麗なるラブストーリー。華やかなで波乱万丈な物語は、漫画やTVアニメや劇場版アニメで放送されました。またその時代のアイドルを主人公に、実写版映画やドラマも何度となく再演されています。宝塚大歌劇でも何度か演されてもいるようです。時代を超えて愛され続ける、はいからさんが通るの魅力について調べてみました。

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はいからさんが通るの時代

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さて、タイトルのはいからさんとはどういう意味なのでしょうか。ハイカラー(high coller) つまり丈の高い襟という意味で、明治時代に大流行した男性の洋装のスタイルからきています。そこから転じて、西洋風なことや目新しくおしゃれであることやおしゃれな人という意味になりました。物語の舞台の大正時代は激動の時代でした。女性の社会進出もじわじわと始まったばかり。主人公の紅緒は女学校に通っていますが、この時代女性が学問を学ぶことができたのはほんの一部の裕福な家の子女のみ。それに女性が学べるようになったのもこの時代からでした。

あらすじ

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おてんばでじゃじゃ馬な女学生花村紅緒は、女子ながら竹刀を振り回したり大槍を握ったりと向かうところ敵なしのおてんばさん。幼いころに母を亡くし、陸軍将校の父と母親がわりに育ててくれたばあやも心配のしっぱなし。以外にも女学校では(お裁縫などの家庭科の科目はのぞいて)悪くない紅緒は、この時代にはめずらしく自立した夫人を目指す真面目で革新的な部分もあります。

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ある日、偶然に知り合ったイケメンで笑い上戸の将校さん伊集院忍に出会います。悪くない気持ちを持った紅緒ですが、実は忍は祖父母が勝手に決めていた許嫁と聞かされて、大反発。忍がいやというよりは、親の決めた縁談というものが嫌で反発します。何度も婚約を解消させようと騒ぎを越しまくり抵抗するのですが、いずれも失敗。とうとう痺れを切らした父に伊集院家に花嫁修行に送られてしまいます。伊集院家でもひたすら騒ぎを起こしたり、忍の父がわりの伊集院伯爵と喧嘩したり、騒動を起こしまくります。しかし時間がたつにつれて、忍と紅緒はお互いを想い合うようになっていきます。

そうこうするうちに世間の情勢が変わり、戦争に突入。忍は陸軍の命をうけ、外地シベリアに送られることになります。戦争が終わり、伊集院家には忍の戦死の知らせが届きます。紅緒は結婚する前に未亡人同様となってしまいます。しかもこの時、伊集院家は没落の危機に遭遇してしまいます。忍が死に、縁がなくなった伊集院家とはいえ、紅緒は放ってはおけず、伊集院家を支えるために働きでることを決意します。仕事をしたことがない紅緒は車引、芸者といろんな仕事を試してみますが、どれもうまくいきません。なんとか「冗談社」という雑誌をつくる会社に就職、女嫌いのイケメン編集長青江冬星にしごかれながらなんとか仕事をしていきます。

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あるとき紅緒は亡命中のロシア貴族ミハイロフ公爵をみつけてびっくり。ミハイロフは忍にそっくりでした。なんとかミハイロフとコンタクトをとる紅緒ですが、どうやら他人の空似かとがっかりしつつも、愛した忍をわすれられずにいます。

編集長の冬星は、けなげに今もなくなった忍を愛している、けれども力強く生きていく紅緒を近くから見守っていくうちに紅緒に好意をもつようになっていきます。

とうとうミハイロフの秘密が明かされ、紅緒は苦しい選択を迫られるように、、、

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ハイカラさんが通るの人気のわけ

 いつの時代も女子は大好き「大恋愛な物語」

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大恋愛はいつの時代も女子の大好物。しかも途中が悲恋ならばなおさらです。はいからさんが通るは、王道中の王道の少女漫画ラブストーリーです。陳腐といわれてもいい、女子はいつの時代もこのようなラブストーリーに目がありません。

 大正時代のおしゃれが素敵

大正時代のファッションもかわいくて、さらに目も楽しませてくれます。

矢絣の着物に海老茶色の袴。編み上げブーツに大きなリボンは漫画を読んで憧れた人も多かったと思います。大正時代はちょうど洋装が取り入れられた時代。着物も洋装もどちらもありで、大正モガともいわれた、大正モダンが大流行しました。そして和装の西洋のものを取り入れたものがブームとなりました。大正時代は女性のおしゃれが一気に花開いた時代でもありました。

 今の時代にも通じる、頑張る「働く」女性たちにエールを!

大正時代は女性の社会進出がやっと始まった時代。はいからさんが通るの漫画でも全編に女性解放運動家の平塚らいてうの名言『元始、女性は実に太陽であった。真心の人であった。

今、女性は月である。他によって生き、他の光によって輝き、病人のような蒼白い顔の月である。』を意識しているといいます。主人公の紅緒が自立した女性を目指し、女学校の親友環も女性解放運動に傾倒、卒業後は職業婦人として新聞記者として活躍します。

はいからさんの連載が始まった1975年頃は、まだ日本の女性の社会進出は今ほど普通ではなく、ちょうど社会進出がはじまりかけたころでした。作者の大和和紀は、舞台を大正時代としつつも連載当時の社会での、女性の社会進出や自分らしい生き方を応援する物語を描いたのではないでしょうか。

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まとめ

2017年は大和和紀さんの画業50周年ということで、著書の復刻版の出版や、アニメ化も続々とされています。昔はいからさんを楽しんだ世代も、もう一度読み返してみてはどうでしょうか?新たな発見があるかもしれません。