絶対ハマる文科系熱血スポーツ漫画「ちはやふる」はなぜこんなに人気なのか

ちはやふる

『ちはやふる』は主人公の綾瀬千早が競技かるたの女性のトップ「クイーン」を目指す物語です。百人一首といえば、高校の古文の授業で習う和歌や、お正月の風流なあそび「かるた遊び」を思い出す人が多いと思います。ですが、この「ちはやふる」はそんな雅な物語ではなく、がっつり熱血スポコンな、激アツの文科系熱血スポーツマンガです。少女マンガでありながら、男性女性に絶大な人気があるこの作品をレビューします。

かるたって何?

まず競技かるたを語る前にかるたについて少し説明します。競技かるたの「かるた」とは小倉百人一首かるたのことです。小倉百人一首は平安時代後期から鎌倉時代初期にかけて活躍した藤原定家という人が当時の天皇に頼まれて、優れた100人の100首の和歌を選んだものです。藤原定家本人も優れた歌人でした。この藤原定家が、京都の小倉山の山荘で選んだので「小倉百人一首」とよばれるようになったといわれています。

競技かるたとは?

競技かるたは全日本協会が開催する全国競技大会で、その発祥は明治37年までさかのぼります。それまで統一されていなかったルールを統一し、第一回競技かるた大会が開催されました。昭和30年からは男子選手の最強を決める名人戦、昭和32年からは女子選手の最強を決めるクイーン戦を主催しています。

あらすじ

綾瀬千早は、小6のときに同級生だった綿谷新を通じてかるたに魅せられます。高校生になった千早は超美少女に育つも、恋愛などは眼中になく美貌が役に立っていない無駄美人と呼ばれつつ、ひたすら競技かるたにのめり込む女子で、競技かるたの女性の頂点クイーンをめざしています。千早の武器はなんといっても天性の耳のよさ。千早の幼馴染の太一も千早と同じく新を通じてかるたを知るものの、中学では一時かるたから離れていました。太一は高校で千早と再会し、ちはやの熱意に負け、瑞沢高校かるた部を設立し部長をつとめることになります。二人にかるたの世界を開いた新は、小学校卒業後地元の福井に戻っていました。そしてあることをきっかけにかるたからは遠ざかってしまっていましたが、また競技かるたの世界にもどってきます。千早たちは高校かるたの全国大会で、新や多くの強豪たちと戦い、さらに個人戦では各自、競技クラスの上昇や名人・クイーンを目指して戦います。

登場人物

ちはやふる_登場人物 綾瀬千早

あやせちはや

物語の主人公。素直で男勝りな女の子。競技かるたのクイーンを目指しています。小学6年生で同級生だった新と出会い、競技かるたを知る。容姿端麗にもかかわらず、浮いた話はなく恋愛対象にもならず「無駄美人」と呼ばれています。
ちはやふる_登場人物2 綿屋新 千早や太一の小学校に6年生のときに転校生として福井からやってくる。永世名人だった祖父の影響で早くからかるたをはじめ、才能を花開かせていた。千早や太一を競技かるたの世界に引き込む。小学校卒業後福井に戻り、かるたの世界からは遠ざかっていたのですが。。。
ちはやふる_登場人物3 真島太一 千早の幼馴染。スポーツも勉強もできる優等生しかもイケメン。千早とともにかるたを知るのだが、小学校卒業後かるたからは遠ざかる。しかし高校で千早と再会し、千早の熱意に負け、かるた部を作ることになる。千早に片思い。
ちはやふる_登場人物4 大江奏

おおえかなえ

呉服屋の娘で、和服と古典が好き。和服が着たくて弓道部に入部していた。かるたの試合のときに和服を着ることを条件にかるた部に入部する。とてもしっかりした性格。あだなはかなちゃん。
ちはやふる_登場人物5 西田優勢

にしだゆうせい

(肉まんくん)

小学6年のときに千早と対戦したことがある。小さいころからかるたをしている。あだなは肉まんくん。姿がそっくりなお姉ちゃんがいる。
駒野勉

こまのつとむ

(机くん)

学年で2位の秀才くん。常に勉強していることから机くんとよばれている。 入部後は対戦のデータの解析などで、部の活動に貢献する。努力家。

男女に人気の秘密

「ちはやふる」は男性にも女性にも大人気の漫画です。さらに多くの年齢層に愛されています。その理由は何なのか、考えてみました。

  • 少女漫画でありながらコンテンツはまさに少年漫画

ちはやふるの物語に流れるものは「戦い」・「努力と才能」・「友情」と少年漫画の永遠のテーマとガチで同じ。しかも題材である競技かるたは勝ち負けがはっきりしていて、とてもわかりやすいバトルです。他のスポーツと同様、競技かるたでも各高校のかるた部が全国大会での優勝をめざします。さらに、個人戦としては男子の頂点である「名人」、女子の頂点の「クィーン」をめざし、才能がありさらに努力を惜しまないものが熱い戦いを繰り広げます。バトル全開でアツいです。

  • 物語のあちこちに散りばめられた「共感してしまう点」がすばらしい

ちはやふるの物語には、どの年代でも共感できる点が多い。たとえば机くんこと駒野勉が、かるた部で持ってしまう超努力家な太一と天才・千早に感じる凡人の苦悩。この苦悩は多くの人が自分に机くんを重ねて、共感する感情だと思います。そしてそんな負の気持ちにまけず、試合の途中で自分の勝ちに固執せず、自分たちを勝利に導くため自分の得意な方法(綿密なデータを取り、分析したデータをメンバーと共有する)でチームに貢献する。凡人でも力になる!まるで自分がチームに貢献できたような、机くんに同化したような達成感を感じることができます。机くんは一例にすぎませんが、他の登場人物の心情も共感できるところが多いのが、ちはやふるの人気の秘密と思います。

まとめ

最近のヒットマンガにはマイナー競技やマイナースポーツを題材にしたものが、多くありますが、これもその一つだと思います。多くの世代、男女をかかわらず大人気の「ちはやふる」はアニメ、漫画、映画とどれをとっても見ないと損をする良作品です。

http://chihayafuru-movie.com/